ASIAGAPによる農場経営マニュアル(全体の構想)を作ってみた-2018-02-05

GAPによる管理では、農場経営を「農場運営」「食品安全」「環境保全」「労働安全」「人権・福祉」の5項目について「必須」「重要」「努力」という管理点を細かく設定して「適合」しているかそれとも「不適合」なのか評価します。研修では、これをひとつひとつ学ぶので、まる2日どうしてもかかります。私はASIAGAPの基準書を自己点検のチェックリストにそのまま利用しています。これだと自分の農場経営方針の全体が見渡せないのでPDCAでまとめました。これは2015年にJGAP基礎研修を修了してからやってきていたことですが、ざっと書き出してみて取り組み方がまだまだ不十分でした。

ASIAGAPによる農場経営マニュアル(全体の構想)のとぴぃ2018-02-05

1.(目的)

ASIAGAPはビジネスポリシーを実現させるための農場経営のための管理ツールである。

2.(計画:Plan)

食品衛生事故、労働災害事故、人権侵害、環境破壊などのリスクを未然に防ぐためのルールをフローダイヤグラムを用いて構築して文書化する。そのためにほ場や作業場所での危害防止のための対策の必要性の有無、ほ場周辺地域の状況、水源からほ場までの用水の状態、土壌分析、水質分析を年1回以上行う。顧客からの問い合わせにすぐに応対できるトレーサビリティを構築する。

3.(実践:Do)

3-1 (事務)資源の節約と間接経費の削減を目的として、ITクラウドを活用して紙による文書化を最小限にするように努める。また文書の様式で共通化されているものは、積極的に活用して文書作成の作業量を減らす。
3-2 (現場)中山間地域では通路幅が狭く、農地も面積が10アールに満たない狭さで棚田が多いために大型の機械は入れずに使えない。そのため小型の機械と手作業が多くなり労働負担が大きいという現状がある。外部から購入した肥料や資材を運び入れるのも大変である。そこで省力化を追求した作業形態を構築する。IPMの実践、有機農業の輪作や混作などの技術を活用する。また自家採取することで種苗費用を抑えるとともに新品種を作り出すことで地域ブランド化を進める。

4.(自己点検:Check)

最新版のASIAGAP基準書のチェックらんを活用して、年1回以上の自己点検を実施する。保存する必要がある書類については、きちんと整備されているか確認する。

5.(クレームゼロのための改善:Action)

顧客や政府農林水産省や関係組織からの要求に柔軟に対応できるようにメルマガや研修などで最新の情報を入手して、認識の違いから生じるクレームゼロを目指す。