「年収1千万円を目指す」には、自分で鍬(くわ)をもって耕す必要はありません-2020-12-29

2021年1月1日

20年くらい前には、「定年帰農」という言葉が流行しました

定期的にこういう話をマスコミが流しますね。今回は若い人をターゲットにしています。TBSのNスタ が2020年12月23日に「農業は儲かる職業だ」と報道しました。その感想です。

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高齢化や後継者不足が深刻と言われてきた農業。実は今、「もうかる」仕事として人気になりつつあるのです。「年収1千万円を目指す」と、若い世代が続々参入。業界を変えるうねりとなりそうです。
(Nスタ 2020年12月23日放送)
 

税法上の個人事業主を前提にして私の感想を書きます

 
サラリーマンや公務員などの給与所得者の1000万と違って、この場合の所得は個人事業主としての1000万です。ラーメン屋さんなどの飲食店の経営者と同じです。事業を始めると必ず経費がかかります。
 
下のサイトの税理士さんが説明しているように、1000万の年収を稼ぐには3500万円以上の年商が必要です。つまり2500万円以上経費がかかります。
この現実を知らないで、さっきのテレビ番組を見て「農業はもうかるから」といって気軽に始めると必ず失敗します。あの番組はその部分を上手に隠しています。そしてどうして元女性自衛官を登場させるんでしょうか?
 

2009年頃にブームになった渋谷の農ギャルはどこに行ったんでしょうか?

ラーメン屋さんでも新規開業して1年以内に50%は廃業しますが、テレビ番組は行列のできている開業したばかりのところしか映しません。個人事業では続けることが難しいわけです。
そんなに儲かるのであれば、じいさんばあさんだらけになりません。みんな自分の子供や孫に農業をさせますよ。
 

楽天の三木谷社長やソフトバンクの孫正義氏が自分で店頭に出て商品売ったりしてますか?

実際に儲けているのは、システムを作っている大手のIT企業やパソナみたいな人材派遣業者や役所の入札資格を持っている企業あたりです。農福連携事業といえばきれいに見えます。
つまり農業関連ビジネスで儲けています。
 
自分で鍬をもって耕す必要はありません。そういうことは誰かにやってもらえればいいことです。
楽天の三木谷社長やソフトバンクの孫正義氏が自分で店頭に出て商品売ったりしてますか?
自分が儲かる仕組みを作っただけです。
これから若い人が「年収1千万円を目指す」と考えるのであれば、「農業経営で儲かる仕組みを作ること」をしっかりと意識することが大切です。
 
以上で終わります。
最後まで読んでもらってありがとうございました。