栽培管理(全般) 2015-07-23

2017年1月24日

大都市近郊での都市型有機農業では慣行栽培で作る一般的な野菜を生産販売しますが、穴水町、能登町、珠洲市、輪島市の奥能登では人口は10万人にも満たないので有機野菜を販売する商圏としては厳しいです。どうしても地元よりも金沢や大阪京都いった大都市に販路を見つけることになると思います。

そうなるとどうしても運搬するための費用がかさみます。大きくて重くてかさばる白菜よりも多少単価は安くても小さくて軽い作物の方が大量に輸送できます。売れそうな作物を市販の有機肥料や土壌改良材で作るよりも自然に育つ山菜や雑草なみの生命力のある作物の方が無肥料無農薬でも簡単だろうと考えました。問題は販売先があるかどうかだけですけれど。それで私は2012年の段階で普通の野菜は捨てました。普通の野菜は団粒構造がしっかり出来た土壌でないと無理だと思います。

私が考えた以下の条件にあった作物を試験栽培することにしました。

・自家採種ができる。

・長期間圃場においても大丈夫

・穴水町のごくまれにマイナス8~9度になる気温でも越冬できる。

・こぼれ種や捨てた株でもどんどん増える

・そもそもこれ自体が害虫よけのコンパニオンプランツで使える

・難しい栽培管理が必要なくて植えっぱなしでも問題ない

・美容健康などを薬事法に違反しない程度にPRできる

基本が植えっぱなしの栽培管理なのでどちらかと言うと野菜よりも果樹の有機栽培に近いと思います。果樹と違う点は3~4年おきに株分けをする必要があることです。

害虫よけには土着のクモやカエル、カマキリといった天敵が生息しやすい環境を整えることによって対応できると思います。有機JAS法的には生物農薬と呼びますね。だから本当の意味での無農薬栽培は日本では不可能ではないかと思います。土着のクモやカエル、カマキリといった天敵が圃場の中に住んでいたらいけないわけですから。