2012年に新規就農時に最初に考えたこと(その3終)2015-11-24
その土地の風土に適応した農産物ということでは
甲地区で最も適しているのは「水稲」です。
けれども水稲は収益が上がらないし国内消費も期待できない
ということで別の農産物を探す必要がありました。
農産物を選定する条件を次のようにしました。
・農薬や化学肥料を使わなくても育つもの。
購入する資材が少なければそれだけ収益が増えます。
農薬や化学肥料の保管場所を準備する必要もありません。
もちろん管理簿もいらないので事務作業も省けます。
・収穫期間が長くて、ほ場で貯蔵が可能なもの。
収穫物を保管する倉庫がいらない。
長期間収穫できれば無理な作業をしなくてもすむ。
・株分けで簡単に増やせる。こぼれ種で勝手に増える。
種苗代が一番最初だけですむ。
・耐寒性があってほ場に置きっぱなしでも冬越しできる。
防寒用の資材を買ったり寒い冬に戸外で作業しなくてすむ。
・獣害に強い。つまり獣が食べないもの。
2012年当時はまだイノシシは甲地区にいませんでした。
このとき考えていたのは、ハクビシンやタヌキなどです。
・重湿田が多いので水はけが悪くても育つもの。
・コンパニオンプランツとして使えるもの。
有機栽培では病虫害を防ぐおなじみの方法ですが、
苗を販売することもできます。
・緑肥にも使えるもの。
刈草を堆肥にして使うわけです。
以上のことを考えたら・・・始めに山菜が思い浮かびました。
よもぎは天恵緑汁の材料で使えることは知っていました。
コンパニオンプランツだとハーブです。
耕作放棄地の整備をしながら書籍やインターネットで
試験栽培できそうな農産物を探していきました。
それと平行して私自身が何十年ぶりかに郷里に戻ってきて
能登の風土がよく分からなかったので、ほ場に気温計を設置して
毎日最高気温と最低気温の記録をとりました。
そして輪島や能登空港にあるアメダスの観測地点との
気温の違いを調べていました。
この作業は2014年まで3年間続けました。
売れる売れないは別にして
2015年現在、ほ場に置きっぱなしでも
元々能登になかった作物で生育できているものは
「アピオス」、「ホースラディッシュ(西洋わさび)」です。
ハーブについては除草作業で雑草と間違えて切るおそれがない
ローズマリー、アップルミント、ペパーミント、フェンネル、
レモンタイムが残りました。
匂い菖蒲は菖蒲湯よりも根っこを漢方薬や育毛剤で使う用途で考えています。
カザフ辛味大根はカブの形を大根の形になるように改良中です。
エビス草とロシアンひまわりは自家採種を継続虫です。
種苗が土地の風土に適応するまでに最初は3年くらいと考えてましたが、
実際には4~5年はかかると思います。
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