森本さんから値段はどうしましょう?と聞かれました-2023-10-16

2024年5月29日

「能登かきあひぃーじょ」の缶詰用でスイートバジルを使ってもらいましたが、森本さんと値段はどうしましょう?と聞かれました。私の方は今回は市場価格でなくて農業経営費の種苗費で算出してこれでどうですか?と提案しました。
農業経営費というのは人件費や肥料代などすべての生産コストで飲食店の売上原価にあたります。
野菜などの売り上げについては実際は店頭価格と卸売価格は違います。野菜を作って売るときの売上の予測は卸売価格で計算します。新聞に毎日出ている中央卸売市場の市況が卸売価格ですが、毎日変わるし市場のある都市によっても違います。バイヤーはそれを知っていて安く仕入れて高く販売して利益を出しています。
それでスイートバジルの卸売価格がよく分からないので、種苗費の方で納品する価格を決めました。種苗費も作物によって違いますが、私は10%で計算しています。種や苗の購入代に500円かかったらその10倍の5000円で販売出来たら採算がとれたという考えです。
「作物別の経営コストに占める種苗費の割合(10a当たり)」という資料を出しましたが、お米は4%くらいなので苗から育てるよりも農協から買った方が安いともいえます。でもこれも苗から育てればもっと安くできます。この辺は経営判断になります。
採算が取れるかについては私が最初に金沢中央卸売市場に出した野菜はバターナッツかぼちゃでした。直売所や道の駅なんかで1kg前後で1個300円くらいです。
市場では10kg1箱で200円で買ってもらいました。
箱代とか15%の手数料を引かれたら赤字でした。
それでバターナッツかぼちゃは止めましたが、どの野菜が採算が取れるかは実際にやってみないと分からない部分があります。
それを考えるとスイートバジルはイノシシの食害にあわないので見込めると思いました。でもスイートバジルは日持ちがしないので、市場を通さないでお客さんに直接納品できる宅配のようなシステムが必要だと思ってます。有機農業の業界では「提携」とも呼ばれています。
ホーリーバジルの方は自分で販売先を探してみます。