5年間のアピオスの不耕起栽培で耕作放棄地再生のめどがつきました-2018-02-03

2019年10月21日

昨日収穫したアピオス畑の、去年の8月25日の写真です

5年間、不耕起栽培をしていたので、セイタカアワダチソウとドクダミに覆われていました。
セイタカアワダチソウの根からは他の植物を駆逐する化学物質が出るので(アレロパシー作用といいます)、
こいつのそばでは普通の野菜は育ちません。
黄色い花は花粉症の原因ではないですが、遠くまで飛散するので、
白菜などの葉物野菜の中に入ると除去作業が大変な上に商品価値が大きく下落します。
それで野菜畑では花が咲く前に徹底的に駆除します。

アピオスの生育する条件と在来種への影響を観察してました

そういうことを知っていてアピオスの生育条件と在来種への悪影響を知るためにわざと放置して観察してました。
在来種への悪影響は私の観察では見られませんでした。栽培作物に対する調査はこれからです。
またセイタカアワダチソウのアレロパシー作用に関係なく育つことが分かりました。
逆にセイタカアワダチソウにまきついて一緒に生育している感じがあります。
でもセイタカアワダチソウは駆除しないと普通の野菜ができないので、
その代わりの支柱になるイネ科の作物をこれから探します。

アピオスの収量と収益性の個人的な考察

 収量は青森県下北半島のようにきちんと栽培すれば、
10アール600~1000kg見込めます(重湿田はのぞく)。
市場への卸値は1kg600~1000円くらいが見込めます。
店頭だと中間マージン分が上乗せされるので、その3倍以上の価格で販売されてますね。
市場を通さずに直売所やネット販売など自分でできれば
10アールで100万以上の売り上げは見込めると思います。
あとはどれだけ大きなサイズのまるまると太ったイモを作れるかという栽培ノウハウが必要になりますが、
「下北アピオス」ブランドで先行している青森県下北半島が完全無農薬栽培を売りにしているので、
化学肥料と農薬という慣行栽培は作れても高収益は難しい気がします。

アピオスは耕作放棄地再生用の作物で使えると思う

ともあれアピオスが地力が落ちている耕作放棄地再生の1年目の作物で使えることは分かりました。
新規就農してからの5年間が無駄にならずに正直ホッとしました。
でも本音を言うとこういう栽培試験みたいなことは農業試験場みたいな行政機関にやってほしいです。
私みたいな補助金ゼロで農業技術も習得しながらの新規就農者では生活が成り立ちません。
今まで支えてくださった消防団を始めとする地域の方や
農協と少量出荷でも扱ってくれる金沢中央卸売市場と近江町市場の青果店の皆さんに感謝します。
やっとスタートラインに立てました。

追記

今後はアピオスで有機JASとアジアGAP認証を取得して経営基盤を作って秋ソバや他の作物生産という形になります。