私がJGAP認証を取る目的は 2015-10-23

2017年1月24日

私がJGAP認証を取る目的は

生産にかかる費用の節約と作業効率を高めて時間をうまく使うことで

最終的に手元に残る収益が増えている状態にすることでした。

ひとつ問題があるとすれば今現在そのためのツールや規格が

ちまたにたくさんあふれていて

どれを選べばいいのかはっきりしない点です。

世界を見渡すとグローバルGAPというものもありますが、

日本だからJGAPでいいかと単純に考えました。

有機JASにJGAPですか?

と研修の講師をしていた北海道有機認証センターの橋本さんから

挨拶にいったときに聞かれましたが、そのときは次のように答えました。

穴水町では有機農業に理解がある人がほとんどいないので

有機JASをとってもメリットがあるか分からない。

有機JASではほ場での生産をする人(生産工程管理者といいます)と

小分け加工する人で別々の認証を取らないといけないので

6次産業化まで考えると認証費用だけでも大きな金額がかかります。

その点でいくとJGAPはすべてをカバーしているので費用の節約になります。

穴水町の人には有機農業よりもJGAPの方が理解してもらいやすいかもしれないです。

とこんな感じで説明しました。

橋本さんからは有機JASは化学肥料や化学合成農薬を使用しない点を強調しますが、

JGAPの方はそこよりも衛生管理や作業の安全性

(いわゆるリスク管理です)という部分を重視しているので

そこをしっかり勉強してくださいとアドバイスをもらいました。

2日間ほとんど教室での講義とグループワークでしたが、

間にはさんだ休憩時間を考えると室内での長時間作業や

予備校・大学のひとこま90分の勉強をした経験がない人だと

ついていけないかもしれませんね。

長野県安曇野市にあるソニーEMCS安曇野テック(現VAIO株式会社)で派遣社員として

VAIOの製造ラインにフルタイムで働いていた感覚と似ていました。

もっともこういう場所に参加するといろいろな職種と立場の方と知り合えるので

視野が広がる効果があります。

2011年に穴水町に帰ってからほぼ5年間毎日畑仕事に没頭していたので

そういう意味ではいい息抜きになりました。

駐車場でのポカは久しぶりに東京に戻ってきたからある意味仕方がないです。

精神的なダメージはゼロです。むしろ目が覚めました。

さてこれからJGAPの視点でほ場チェックを始めます。

私の場合は耕作放棄地を畑に再生するところから始めています。

耕作放棄地といっても手がかからない簡単な場所から

手に負えない地元の人が見捨てた場所までさまざまですが、

私の場合は農業については初心者ということで最初はひどい条件の場所でした。

これも意地悪をされているわけでなく

てひどい場所だと分かっている地元の人は手を出さないだけです。

私の場合は何がどんな感じでひどいのか分からないので

「じゃあとりあえずやってみます」となります。

始めてみて地元の人の言っていた意味が分かるんですが

途中で投げ出すわけにもいかないので

もくもくと続けていたらあっという間に4年経ちました。

今はそんな場所より畑にするにはもっといい条件の場所があるだろうと

教えてくれる人が増えてきたし

最初がひどかっただけに確かに楽な感じがしています。

もっとも高齢で引退する人が増えてきて耕作放棄地も増えていく気配が強いので

耕作放棄地を一年でも早く収益が上がる農地に再生させる方法を確立させないといけません。

そのためにはJGAPの手法は有効だと研修を受けてみて感じました。

補足すると定年退職後に農業を考える人は農業には定年がないからとよくいいますが、

実際にはちゃんとあります。体が動かなくなったらもそうですが、

私の在所だと90歳がひとつの区切りですね。

90歳になったからということで田んぼをやめたということですが、

そういうのを私も含めて周囲の人は見ているので

80代の人だとまだまだやれるとか言ってます。

まあ結局のところその人がやめたいと思ったら引退時期です。

雪が降る前にはJGAPにもとずいた自己点検を終わらせるつもりです。

もちろん試験問題は研修の記憶がまだ残っていうちに仕上げます。