種苗費用の計算で 2012-11-07

2019年9月22日

私はPDFファイルの

「道内種苗類の実態把握に関する基礎調査 – 北海道地域イノベーション」

www.noastec-nic.org/doc/report0903.pdf

の13ページにある文章を判断根拠にしました。

生産者の農産物生産価格に占める種苗費の割合は、

3~5%前後である場合が多い。

種苗費を5%として生産者価格を計算すると、

カザフ辛味大根については次のようになります。

一袋399円の小袋(5g)では480粒はあるようです。

一般的には4~5粒ほど播きますが私は3粒蒔きをしてみました。

それでも発芽率は80%くらいは確保できました。

2粒も試しましたが発芽率が大きく落ちました。

2粒まきは3畝で試してみましたがバラついています。

一袋480粒だと仮定すると4粒まきで120本収穫できます。

そのうちA品が70%だとすると84本です。

一袋399円で84本が売り物になるので1本あたりの種代は4.75円。

これが生産者価格の5%に相当します。

種代を5円と計算すれば生産者価格は100円にすればいいことになります。

そうすると100万円の売上が欲しいときは種がどの位必要かも計算できますが、

これはあくまでも机上の空論です。

農林水産省の平成22年度の試算値から見た

小売価格に占める生産者受取価格の割合は生果物で45.5%です。

それを元に小売価格を計算すると生産者価格が100円では

小売価格は220円になります。

100(円):45.5(%)=X(円):100(%)  45.5X=10000  X=219.78

そばの薬味用の大根が1本220円では普通に考えたらまず売れません。

そうなると生産者価格をもっと下げるかそれ以外の経費を削減するしかありません。

最初に4粒まきで売上を計算しました。

これを3粒まきにすると160本の収穫です。

A品が70%だと112本。1本あたりの種代は3.56円です。

3.56(円):5(%)=X(円):100(%)なので

生産者価格は5X=356  X=71.2(円)です。

小売価格は、71.2(円):45.5(%)=X(円):100(%)

なので156円です。

さらにもっと生産者価格を下げるにはA品の割合を高める必要がありますね。

小売価格の段階でいくらに設定すればお客さんが買ってくれるのかということは

一番大事ですが、基本的に消費者は安ければ安いほど喜んでくれます。

大手量販店の「他社よりも1円でも安く」の価格競争です。

農産物であれば安い中国からの輸入作物との競争になります。

最初から安売り前提の価格競争を始めれば収益計算自体が成りたないと思ってます。

生産者価格をどこに設定するかが新規就農の場合の最初の課題だと感じてます。

それに加えて私の場合は休耕田や耕作放棄地なので生産性はどうしても劣ります。

事業計画を出してくれといわれれば作成して提出はできますが、

本当にこのとおりできるのか?と聞かれたら

やってみないことには分かりませんとしか正直なところ言えません。

(参考にした資料)

「食品流通段階別価格形成調査(青果物経費調査)結果の概要(平成22年度結果)」

http://www.maff.go.jp/j/tokei/sokuhou/dankai_seika_10/index.html#shisan